私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
見えない支え

京都府立丹後緑風高等学校久美浜学舎 2年
安達 友香

 私たちの生活を支えてくれている税は何があるのだろうか。自分から積極的に考えることはなかったが、 この機会を通して調べてみると一つだけではなく、多くの税に支えられていることが分かった。 その中で「社会保障関係費」という言葉を私はあまり聞いたことがなかった。税ときいてすぐ思い浮かぶのが日頃から目にしている消費税だからだろうか。

 私は「保障」という文字から事故や災害などでの被害を少しでも援助してくれる税のことだと思っていた。 しかし私が思っていたのとは違ったため、社会保障関係費についてさらに調べてみた。すると社会保障は私たちが安心して生活していくために必要な医療介護や年金、 生活保護、社会福祉などに使われている税であった。それならば、小学生まで病院代が二百円で済んでいたのも、この社会保障の医療面に当てはまっていたおかげなのかもしれない。

 社会保障は一般歳出に含まれている。逆に一般歳出に含まれていない地方交付税交付金等はなんのためにある税なのだろうか。 地方公共団体は、私たちの日常生活と密接に結びついている教育や警察、消防、環境衛生などの公共サービスを行うために、地方税を徴収している。 しかし、地域の経済状況などによって財政力に違いが出てしまうため、格差が起きないように国が調整している。 地方交付税交付金等はその支出している税のことを示していたのだ。そして実際に財政支出されているのが警察や消防、全国のゴミ処理、国民医療費の公費負担である。

 今もなりつつある少子高齢化。昔は今と違い、若者の人数が多かったが、今では医療の発達などにより高齢者が若者よりも多くなっている。 それにより一人で抱える負担が大きいことが少子高齢化の課題である。また職業にも変化がある。正社員の数よりもフリーターやパートで働く人が増えてきていることだ。 しかし日本はこれらの変化や様々な課題を抱え、対策をしていきながら生活をしていかなければならない。私たちは税を払うことで安心して生活が送れている。なので、税は大切である。