私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税について

学校法人聖カタリナ学園 京都聖カタリナ高等学校 2年
白金 彩音

 私は、税は社会の中で大切な役割を果たしていると思う。税率は国によってそれぞれ異なり、 例えば税率が高い大きな政府であるスウェーデンは、公共サービスの水準は高くなるが国民の負担は大きくなる。 反対に税率が低い小さな政府であるアメリカは、公共サービスの水準は低くなるが国民の負担は小さくなる。 私は、大きな政府と小さな政府では大きな政府の方がいいなと思った。なぜなら大きな政府の方が負担は大きくなるが、 医療費や教育費の負担は減り、みんなが平等に治療できたり、教育を受けたりすることができると考えたからだ。

 様々な国がある中で日本は、義務教育までは授業料が無料で、払う税もとても高いというわけではないため、 中福祉・低負担で良いバランスだなと思った。日本のメリットは、誰でも困ったときに救急車や消防車などを呼べること、 社会保障費の負担を軽減してくれることだと思う。もし税金がなくなってしまうと、助けられる命が助けられなくなったり道路や環境の整備が悪くなったり、 教育費が全額負担になったりして、今のように安心安全に生活することが難しい社会になると考える。そうならないためにも税は大切だと思う。 税について知らないときは、消費税があることで物の価格が高くなるため税はない方がいいと思っていたけど、学習して税は大切な役割を果たしているから必要なものなのだと感じた。

 税金の歳出は社会保障費が一番多く割合を占めており、年々金額は増加している。これは現在、日本で少子高齢化が進んでいる中で重要な課題だと思う。 高齢者の増加によって社会保障費が増加しているのに対し、少子化によって社会保障費を負担する担い手が減少しているため、一人の負担が大きくなっている。 これらの課題を解決するには、健康寿命を延ばして元気な高齢者を増やしたり、子育てしやすい環境をつくり、少子化対策に力を入れたりすることが大切だと思う。

 これらのことから私が思う税の意義とは、みんなが支え合いながら平等に暮らしやすい社会をつくっていくために必要不可欠なものであり、 経済を安定させたり、誰もが公的サービスを受けられる権利を持てるようにしたりするという役割があると考える。