私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
いろんな税金の使い方

京都府立宮津天橋高等学校加悦谷学舎 1年
安田 ちひろ

 高校生になって、お金のことを前よりも身近に感じることが多くなったと実感する事がよくあります。 例えば、税に関することで、今まで少ししか払わなくても良かった医療費が高校生になってたくさんのお金を払うようになったことです。 私は病気持ちで通院や入院を何度もしていたので、本当に税に助けられたと思います。

 今の日本の公的医療保険では、医療費の自己負担割合は、小学校入学前の子どもは2割、小学校に入学してからは3割となっているのだそうです。 これは、本来かかる医療費のうちの7割または8割が、公的医療保険制度から支払われるためです。子どもの医療費については、家計負担が重くならないように、 全国すべての都道府県と市区町村で、独自に制度を設けて、さらに自己負担分を助成しているのだそうです。これは、少子化の日本にとってはとてもいい制度だと思います。 それでも少子高齢化が問題になっているのが現状です。少子化対策として税金は幼児教育・保育の無償化、大学や短大、専門学校、高専の授業料減免などに充てられています。 そのような問題を税で変えていくことが出来ないか考えてみました。

 少子化対策が成功しない理由の一つは経済的理由から結婚・子育てを断念する人が多いということです。初めに言った公的医療保険以外にも支援してくれる税はありますが、 それだけでは難しいと思います。そのため、最低でも四年までは育休制度を設けて、その間の給料は税金から出したらいいと思います。 もちろん、男性・女性両方平等に設けるべきだと思います。私の兄も去年の十二月に子どもが生まれて奥さんと共に育休をとって子育てをしていましたが、 すぐに兄の育休期間が終わり、仕事に行き、帰ってきてから姪の世話を奥さんとするようになったようです。それは、兄にとっても奥さんにとってもとても疲れると思います。 そのため、このような親の負担を軽減するような制度をつくってほしいです。また、子どもだけに限らず、高齢化社会になっていくので、 高齢者に必要になってくる福祉用具もその家庭で負担していくのではなく、全額を税金で支えていけないのかなと祖母を在宅介護していたこともあり、そう思いました。

 少子高齢化が進んでいる今こそ、いろんな税金の使い方があるのではないかと思います。私の将来のためにも、 他の人のためにも、これからの日本のためにも国民の一員としてしっかりと問題に向き合っていきたいです。