私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税と教育

京都府立洛北高等学校 1年
巽 彩乃

 私は今、中高一貫クラスがあり、タータン付きのグラウンド、十分な実験環境が整った科学実験室、綺麗なトイレを有しており、さらに非常に分かりやすい授業を受ける事ができる高校に通っている。 こう聞いて、皆さんは、私が私立高校に通っていると思っただろうか。それとも公立高校に通っていると思っただろうか。私が私立高校に通っていると思った人も多いだろう。しかし、私は、京都府立高校の一年生だ。

 私は、家庭の事情から、私立高校に通う事が難しかった。私立高校のオープンキャンパスに行く度に、設備の綺麗さやカリキュラムの良さに心惹かれていたが、通う事はできない。そんな中で、ふと洛北高校に通う知り合いから聞いていた話を思い出した。 ―公立高校ながらも中高一貫コースを有しており、教育のレベルが高い事、学習に必要な様々な設備が整っている事―。そうした話から、洛北高校の受験を決めた。

 実際に入学してみると、テンポ感のある授業や、優秀な周囲についていくのが大変だと感じる事も多かった。心が折れそうになる事もたくさんある。しかし、家に帰る時は、その教育の質の高さに感動させられる日々だ。 そして私は、こうした教育が、税金によって提供されている事も知っている。先生方はもちろん公務員であり、さらに学校設備費用も、洛北高校が指定されているSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業費も、全て税金から賄われている。

 公立高校に通いながらも、こうした教育を受ける事が出来ている事。即ち、この国の方々が納めてくださっている税の恩恵を受ける事ができている事。その素晴らしさに感動する日々だ。

 さらに私は、こうした取り組みや、税について扱う授業の中で、ある考えが生まれた。この「税」のお陰で得た知識や能力、経験を基に、私が社会でより良い労働をしたいという事。そして、そこで得たお金を税金として納め、そのお金がまたより良い教育に使われてほしいという事。 私は、税のお陰で非常に質が高く、洗練された教育を受ける事ができている事に、非常に感謝している。その感謝というのは、税を納めてくれる世代の方々、そしてその税で私たちにより良い教育を提供してくださる高校の先生方、そして学校教育に税を使ってくださる国の方々―この全ての方々に対するものだ。 だからこそ、私も、次の世代がより良い教育を受けてほしいと強く願う。どんな家庭からでも、どんな環境からでも、質の高い教育を受け、そこで培った知識や能力、経験を基に、働いたり、起業したり、国を動かしたりして、社会により良い影響をもたらしてほしいと思う。

 こうした循環が、誰かの苦しかったはずの明日を、少しでも明るくする事に繋がればー。これが私の願いだ。