私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
学校では教えてもらえない税金教育 大人の世界

学校法人真言宗洛南学園 洛南高等学校 1年
村上 智絢

 税金という言葉はよく耳にし、社会運営のために必要な資金を集める仕組みだとは分かっていますが、よくわからないものでもあります。

 大人に税金の話を聞くと、嫌な顔をする人が多く好きか嫌いか聞くと、好きと答えた人はいませんでした。仕組みをよく知っているか聞くと、大人でも知らない人がほとんどでした。 私が税金を払うのは消費税だけですが、私も税金が好きではありません。

 なぜこのようなことになっているのか考えると日本では税金教育が行われておらず、学校では税金についてほとんど教えてくれないので、 お金を取られるイメージが先行して税金を嫌いになる人が多くなっているのではないかと思いました。

 私は三角関数のことは知っているのに、税金のことがよくわからないのは、学校で税金の授業がなく、演習問題もしないからだと思いました。 税金を払う仕組みだけでなく、どのようなことに利用されているか、自分の生活がどのように税金とかかわっているのか、もっと税金教育をするべきだと思います。

 まず、税金教育を授業に組み込み、税金の役割や仕組みについて学ぶだけではなく、自分がサラリーマンとしての収入と税金や社会保障のシミュレーションをして、 次は自営業者になって、確定申告まで行うプロセスをE-TAXで行ってみて、税金の計算を実体験したりすることで、収入と税金の関わりを実感でき、 税金の重要性や必要性を理解しやすくなると思います。同時に投資の勉強もできれば、大人の世界を体感でき、日常生活との関連性を理解しやすくなります。 例えば、ふるさと納税を試してみたり、実際の大人を体感すれば将来役に立つと思います。

 また、税金を納めるだけではなく、納めた税金がどのように使われるのか勉強も必要だと考えます。税金の使い方も勉強し、 誰が使い道を決め、納めた税金がどのように利用されているのかも学ばなくてはならないと思います。

 税金教育の推進は、社会での適切な行動や貢献の意識を育む一環だと思います。小さな頃から私たちが税金の役割を理解し、 大人になり税金を適切に納めることで、健全な社会への参加が可能になると考えます。税金教育を充実させ、将来の大人たちである私たちが経済的な側面で自信を持ち、 社会に貢献する力を育てることができると思います。