私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税金によって支えられている

学校法人明徳学園 京都明徳高等学校 1年
福本 莉子

 私は、水道をひねればきれいな水が出る環境で生活をすることができています。 両親から水の無駄遣いをしないように日頃から言われているので気をつけています。それでも水がなくて困ったことはないです。 水道料金は両親が払ってくれているし、どこの家でもきれいな水が通っていると当たり前のように思っていました。 しかし、この広い世界には、当たり前に飲めたり、使えたりしない所もあるという事を、社会と総合の授業で初めて知りました。

 そこで、世界の水事情を調べてみました。すると、世界の約二十億人が安全に管理された飲み水の供給を受けられずにいたのです。 その為、菌に汚染された水を飲んでしまうことで感染して命の危険に直面してる人もいます。その中でも目についたのが、 二千十六年に中央アフリカ共和国で急性の下痢などを引き起こすコレラという感染症が五年ぶりに流行し、多くの死者を出したという報道です。 自分の知らないところで、その水が危険だとわかっていても飲まざるを得ない人々がたくさんいるという事を知りました。

 ですが、日本は国の技術と、最新テクノロジーで水不足問題を解決しようと頑張っているということも知りました。日本は海水淡水化や排水、 下水再利用など水インフラで優れた技術を持ち、世界の水不足問題の解決に大きく貢献できると期待されているそうです。

 今自分たちが当たり前のように水を使ったり飲むことができたりしているのは当たり前の幸せでは無いことに気づきました。 また、その幸せは、「税金」のおかげだということもわかりました。「税金が高くなる」というニュースをよく耳にしていて、 悪いものなのかという印象でしたが、私たちの生活を支える為の存在なんだなと学びました。

 報道されている時には、「税金が高くなって苦しくなっていく」という悪い面だけを見ていくのではなく、 「世の中を良くしていくためのものなんだな」という使い道を強調する形で見てくれればいいのに、と思う。 国は「使い道」を国の人々が納得するようなものにしていかなければならないという責任が非常に重いとも感じました。

 今回の作文を通じて思った事があります。今はまだ将来に向けてなにも決まっていないけど、いつか自分が誰かのために役に立てるように、 今できる精一杯のことをしていきたいと思いました。今こうして当たり前にできているのは税金によって支えられているからだということを忘れないようにしようと思いました。