私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
温かい給食

京都府立西舞鶴高等学校 1年
根口 優芽

 私は今年から高校生になった。新しい制服、新しい友達、そして新しい生活。その中でも私が一番大きく変わったと感じることがある。それはお昼ご飯が「給食」から「お弁当」に変わったことだ。

 中学生の頃は私は特に何も考えずに給食を食べていた。四時間目が終わると給食を食べる。温かいご飯にスープ、栄養バランスの整ったおかずがあることが当たり前だった。私の町では給食費が無償化されるようになり、家計の負担は全くなかった。だが、当時の私はそのありがたさを本当の意味で分かっていなかった。

 高校生活が始まりお弁当の日々が始まった。朝、誰よりも早く起きて台所に立つ母。リビングに入った時にふと笑みがこぼれそうになるようないい匂い。自分でお弁当を作る日はメニューを考えるだけで時間がかかり、必要以上の洗い物が出る。そしてやっと出来たと思ったお弁当は茶色いおかずばかりだったりする。 材料費もバカにならない。物価が上がり続けている今、家計への負担を考えると給食の無償化がどれだけ助けになっていたのか深く実感する。そしてその費用を全て負担してくれていたのは税金だった。道路や橋、福祉施設と同じように私たち子供の身体や未来を守るために税金は使われている。 そのことをちゃんと認識するきっかけになった。

 もし高校で給食無償化が実現したらどのようなメリットがあるだろう。給食は栄養士さんが考えた献立で組んであるため成長期に必要とする栄養を確実に摂取することが出来る。またお弁当を用意できない家庭環境や経済格差による「見えない差」を無くすことが出来る。 だが、このようなメリットがある上で高校で給食無償化を実現することが出来ていないのには大きな問題点があるからだろう。高校には給食室、配膳装備がない場合が多いため、新たな建設や改修費が必要になる。装備以外にも無償化するにあたって新たに年間何百億~何千億の費用が自治体規模で必要となる。 この大きな問題が解消され、高校にも給食があり、無償化されれば誰もが同じご飯を食べ、同じ時間を笑いながら過ごすことが出来る。空腹のまま午後の授業を受けることもなくなり、安心して勉強を学べる環境が整うだろう。それは教育の一部になると私は思っている。

 数年後、私が働き、税金を納める側の立場になった時、自分の納めるお金が誰かの生活や、健康を支える使い道に生かされていて欲しい。中学校の温かい給食を思い出しながら私はそうなることを願っている。